10/3の海辺のグランドデザイン素案の説明・市長の出前トークに参加し、意見も伝えたのですが、更に具体的な提案をしてみました。
せっかくなのでその内容を、掲載します。
1.浜の歴史、スナメリや貝などの解説文・標本等の常設展示が行えるボランティアセンターの設置
10/3の市長の話にもあったが、同じ千葉市民が浜のことを知らなさ過ぎる。
そこで、せめて浜に来た人には、もっと良く浜のことを知り、利用してもらいたい。
そのため、以前あった管理事務所のようなもので、市民の写真展などの簡単なイベントが開催でき、浜に遊びに来た人が気軽に休憩に立ち寄れる、自販機とトイレと展望台を備えたボランティアセンターをつくってもらいたい。
そこには、浜を良く知ってもらうための、以下の機能を持たせるようにする。
・浜の歴史やそれに繋がる貝類等の常設展示
・周囲や蜃気楼の展望情報公開
・現在の浜の環境情報や危険性物情報公開
・スナメリや貝類を初めとする自然回復指標となる生き物の目撃・確認情報の収集場所
2.風力発電を利用した青潮対策及び鉄鋼スラグ使用による青潮発生要因の解消と、藻場の形成
現在、毎年何度も発生する青潮のために、水質浄化を行う貝類等が大きく育たなくなっている。浜を活用するためには、青潮対策が必須である。
方法として、突堤外側に海底に這わせたエアーチューブとアマモの育成のベースとなる簡易魚礁を合わせて、水中酸素濃度計による計測で貧酸素状態になった時に起動するエアーカーテンを大学との共同研究で設置することを提案する。
青潮の発生は、浜から海に風が吹くときに発生しやすい事から、小型風力発電機を動力限として構成する。
将来的には突堤沖合に、ボートの係留桟橋を建設し、それに青潮対策機を設置するのも現実的である。
根本的原因としては、埋立の際に浚渫を行った、千葉沖に点在する深掘部内の無酸素水の存在が大きいと考えられている。
これに関しては、東京都と千葉県で調整を行い、東京港の浚渫土砂を千葉沖への埋戻し工事を実施している。
ただし、この事によって青潮が改善された兆候はあまり認められていないと思われ、逆に無酸素水を拡散することによる青潮の発生を増大させる懸念もある。
そこで更なる提案として、千葉市に製鉄企業を有することから、鉄鋼スラグを青潮発生源の海底の穴に埋めることを考える。
このことにより、青潮対策と藻場の形成を一気に解決出来る可能性がある。
ただし、鉄鋼スラグを海水に入れると一時的に酸性度が増すという話もあるようなので、充分な調査・実験が必要であるが、このことにより東京湾の環境改善がはかれるならば、千葉市の大きなPRになる。
3.有識者との調整を行うことにより、いなげの浜の養砂における貝類のダメージの低減と効果的な回復を進めるための調査の実施
いなげの浜の海岸侵食によるやせ細りは深刻であり、近いうちに養砂を行わなければ、日本初の人工海浜海水浴場の歴史は閉ざされてしまう。
しかし、単純に安いから、綺麗だからという理由のみで砂を選択したのでは、せっかく戻ってきた貝類が棲息しにくい環境になってしまう可能性が高い。
千葉市には千葉県立中央博物館があり、そこには貝類学の第一人者である黒住先生が在籍するのだから、それを活用しない手はない。
私個人で、各所協力のもと、毎月1回の貝の定量調査を行って来ているが、そのデータと養砂後のデータで恐らく世界初の貝の定着に関する考察を行うことが可能になる。
それによって、千葉市が人工海浜の保全に関しても第一人者になれるかも知れない。
4.貝の採集規制緩和を行い、里海として活用する
現在浜での貝の採集は禁止とのアナウンスが流れている。
しかし、「貝まき」や「まんが」などの道具を使わない、例えば20ミリ以下の小さな貝を採集しない、大量採集をしない等のルールをきちんと定めた上で、潮干狩りを可能にする。
貝が増えすぎると、死滅することが多くなり、すると腐敗して、海水中の酸素を消費してしまうので、青潮発生の要因になってしまう。
ホンビノスガイのように成長が早く、汚濁と酸欠に強い貝が繁殖している今、潮干狩りによって貝の生産量を管理する里海にすることが、浜の活性化と環境保全に繋がる。
今だ詳しく解明されていない、アメリカでは出世貝でもあるホンビノスガイの成長を日本テレビの桝アナウンサーを巻き込んで調査するとPR効果大である。
ホンビノスガイは、1998年に幕張人工海浜で日本で初めて確認されたものであり、現在でも東京湾以外で通年的に確認されてはいないため、日本では東京湾の特産物といえる。
本家は千葉市なので船橋市に持って行かれるのはとても残念である。
まあ、2番に関しては、現在の技術ではかなり困難が予想されますが、でも、何とかならないものかなあと、常々考えているもので、こんな機会でもなければ提案をする場所もないので、敢えて提案をしてみました。
なお、意見は今月31日まで受付けています。
https://www.city.chiba.jp/toshi/somu/umibe_minato/granddesign_opinions.html
この記事へのコメント